【永井プロ監修】TOUR AD FI試打解説！ヌンチャクのような振り心地の正体と爆発的な飛距離を生む技術

現代の大型ヘッドドライバーは、飛距離性能に優れる一方で、その大きさゆえにコントロールが難しく、スイングエネルギーをロスしてしまいがちです。そんなゴルファーの悩みに応えるべく、グラファイトデザインから9月5日に最新シャフト『TOUR AD FI』がリリースされました。

すでにJGTOツアーで勝利を挙げ、永井延宏プロによる試打レビューでは「意外な感覚」と「ユニークな特性」が明らかになっています。本記事では、その驚くべき正体を3つのポイントに絞って徹底分析します。

永井延宏プロが語るTOUR AD FI、3つの驚くべきポイント

永井プロがこのシャフトの振り心地を表現する上で使ったのが「ヌンチャク」という言葉でした。

この表現は、単なる感覚的なものではなく、シャフトの物理的な挙動を的確に捉えています。手元側（グリップ側）をしっかりリードしてスイングすると、それに追従して先端側が遅れることなく一気に走り、インパクトでパワーを解放する感覚を指します。

「なんとなくヌンチャクのようなイメージですかね。ヌンチャクの手元側をしっかりとリードしてくると先端側が最後グンとこう出てきてくれる感じなんですが…そのスピード感ですね、やはり手元側がグッとリードした分のスピードがそのまま先端にバーンと入ってくる感じがします」 [00:02:52]

この独特の振り心地は、よくある「ヘッドが手元を追い越していく」しなり感とは一線を画します。ゴルファーが生み出したスピードがロスなく先端に伝わり、ボールに直接エネルギーをぶつけていくようなダイレクト感が特徴です。

『TOUR AD FI』を最初にワッグルした時の第一印象は、しっかりとした「剛性感」です [00:01:44]。永井プロが試打した5Sモデルも「重量が50g台後半なので、どちらかというと6に近いスペックのよう」と評しています。

しかし、この硬さの正体は、単なる剛性の高さではありません。エネルギーロスを徹底的に排除するための、最新技術の結晶なのです [00:00:18]。

フープ層 (Hoop Layers): シャフトの手元側に採用。スイング中にシャフトの断面が潰れてしまうエネルギーロスを強力に抑制します [00:01:11]。
先端部の新設計 (New Tip Design): シャフトを成形する芯金を新設計し、先端部分を従来より太くデザイン。さらに新技術による補強を施すことで、先端のねじれや潰れを防ぎ、ボールを高く打ち出す効果も生み出しています [00:00:32]。

この徹底した安定化設計こそが、現代の大型・深重心ヘッドが持つ潜在能力を、ロスなく引き出すための鍵となるのです。