【石川遼も愛用】TOUR AD GC vs FI 徹底比較:あなたのスイングに合うのは「バット」か「ヌンチャク」か

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【石川遼も愛用】TOUR AD GC vs FI 徹底比較:あなたのスイングに合うのは「バット」か「ヌンチャク」か

ゴルファーにとって、シャフト選びはクラブ性能を最大限に引き出すための永遠の課題です。特に、グラファイトデザイン社の最新モデル「TOUR AD GC」(2024年モデル、石川遼プロ愛用)と「TOUR AD FI」(2025年モデル)は、共通の技術基盤を持ちながら、そのフィーリングとパフォーマンスは驚くほど対照的です。

この記事では、プロの分析に基づき、この2つのシャフトの核心的な違いを徹底的に解説します。あなたのスイングDNAに刻まれているのが、一体感のある「バット」なのか、しなやかに走る「ヌンチャク」なのか、この記事で見極めてください。

1. 「いらしい硬さ」を排除!GCとFIに共通する革新的な設計思想

GCとFIは、シャフトの剛性感(硬さ)に対する革新的なアプローチから生まれています。その土台となっているのが、「形状による剛性感」という共通の設計思想です。

  • 専用芯金(マンドレル)の採用: 両モデルともに、新開発された専用の芯金を用いて「やや太径」に成形されています。
  • 剛性の源: 従来のシャフトのようにカーボン繊維の積層を厚くして硬さを出すのではなく、シャフトの「形状」そのものから剛性を生み出しています。

この設計は非常に重要なポイントです。従来の積層を厚くする手法は、ゴルファーが切り返しで無意識に力んでしまう原因となる、不快な「いらしい硬さ」を生み出しがちでした。しかし、「形状による剛性感」は、力強さとしなやかさを両立させ、非常にスムーズな振り心地を実現しています。

この技術基盤はGCで確立され、FIにも継承されていますが、FIでは「違うタイプの芯金」が採用されており、同じ思想を土台としながらも、異なる性能特性を追求しています。

2. 最大の違いは「動作の感覚」:「一体感」のGCか、「時間差」のFIか

両者の最も大きな違いは、スイング中にゴルファーが感じる「フィーリング」と「タイミング」に集約されます。これは、製品のポジショニングを分ける決定的な要素です。

TOUR AD GC:リニアな「一体感」(野球のバット)

GCがもたらすのは、シャフトとヘッドが一体となって動くリニアな感覚です。まるで一本の「野球のバット」を振っているかのように、手元の動きに対してシャフト全体が遅れることなく綺麗についてくるため、挙動が非常に予測しやすくなっています。この高い一体感は、操作性を重視するプレーヤーに最適です。

TOUR AD FI:意図的な「時間差」(ヌンチャク)

一方、FIは手元とヘッドの間に意図的な「時間差(ラグ)」を生み出す設計です。手元の動きに対してヘッドがわずかに遅れ、インパクトゾーンで一気に解放される感覚は、まさに「ヌンチャク」の動きを彷彿とさせます。

FIの特徴として私はヌンチャクという表現を使いましたけれども、手元側のその動きに対してヘッドが遅れてパーンと入ってきてくれるような感じですね。[02:16]

この「時間差」と「分離感」こそがFIの最大の特徴であり、ヘッドが後から「パーン」と走ってくる独特のダイナミックなフィーリングを生み出します。

3. 【インパクト感の比較】GCは「ボールを潰す」重厚感を追求

GCを語る上で欠かせないのが、インパクト時に得られる独特の感覚です。GCは、シャフト先端の剛性が高いため、非常に高いエネルギー伝達効率を持ち、インパクトは「熱い」と表現できるほど分厚いものになります。

最も特徴的なのは、ボールがフェース面で強烈に押し潰されるような、圧倒的な手応えです。

ボールがぐしャっと潰れている感じがしますので、この辺りの心地よさですね、GCの特徴になってくるかと思います。[04:08]

GCがもたらすのは、インパクト時の「熱い」フィーリングに繋がるダイレクトかつリニアなエネルギー伝達です。対照的にFIは、体の回転エネルギーを「ラグ」によって蓄積し、それを解放するトランスミッション・システムとして機能します。

4. あなたはどっち?最適なスイングタイプが全く異なる

フィーリングの違いから、この2つのシャフトはそれぞれ最適なスイングタイプが明確に異なります。

TOUR AD GCが最適なゴルファー

GCは、インパクトゾーンでヘッドが比較的早めに戻ってくる特性を持っています。そのため、以下のスイングタイプと相性が抜群です。

  • スイングでしっかりと「ため」を作るゴルファー。
  • 体の正面でボールを捉えていくタイプのゴルファー。
  • 伝統的なボディターンスイングで、ヘッドとの一体感と操作性を重視するプレーヤー。

TOUR AD FIが最適なゴルファー

FIのヘッドが意図的に遅れてくる特性は、体の回転を主動力とするゴルファーにとって、エネルギーを最大化する理想的な動きです。

  • 体の回転スピードや運動量を積極的に使うゴルファー。
  • 体の正面よりもさらに左サイド(右利きの場合)でボールを捉えるタイプのゴルファー。
  • 「ラグ」を活かし、しなり戻りでヘッドを走らせるダイナミックなフィーリングを求めるプレーヤー。

Conclusion

TOUR AD GCとFIは、共通の優れた設計基盤を持ちながら、ゴルファーに与える感覚においては対照的な製品です。

体の正面でインパクトするスイングで、ヘッドとの一体感とボールを潰す重厚なインパクトを求めるなら「GC」。体の回転を使い、ラグから解放されるしなり戻りでヘッドを走らせるダイナミックなフィーリングを求めるなら「FI」が最適です。

あなたのスイングDNAに刻まれているのは、一体感のある「バット」ですか?それとも、しなやかに走る「ヌンチャク」ですか?